SNSは疲れるだけと言われる5つの理由|自慢や人間関係にうんざり?

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SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が当たり前のように使われているなかで、「SNS疲れ」を感じている人たちも増えていると言われています。実際に、株式会社アスマークが実施したアンケート調査によれば、20代女性100人のうち65%の人びとが「SNS疲れ経験あり」と回答しています

SNS疲れアンケート

株式会社アスマーク「SNS疲れに関するアンケート調査」より引用(最終確認日:2022年1月14日)

とはいえ、なぜ、「SNSは疲れるだけ」というネガティブな見解を持っている人たちがいるのでしょうか? 

この記事では、SNSに疲労感を抱く5つの理由を考察しています。SNS上での自慢や人間関係にうんざりしている人たちは参考にしてみてください。

本記事を読んで得られること

  • SNSは疲れるだけという人たちの気持ちを考えるきかっけになる。
  • アンケートの結果から客観的にSNS疲れについて学べる。
  • SNSとの距離感を検討する材料になる。
目次

SNSは疲れるだけと言われる5つの理由

さて、スマホの普及に伴って、Twitter、インスタ、Facebookが日常的に利用されるようになった今日において、「SNSは疲れるだけ」と否定的な見解を持っている人たちがいるのは、なぜなのでしょうか?

その理由は大きく5つあると考えられます。

SNSは疲れるだけと言われる5つの理由

  • 理由1 SNS上の人間関係に縛られているのが辛い。
  • 理由2 友達からのいいねやコメントを気にするのがしんどい。
  • 理由3 他人の自慢を見て不快になる。
  • 理由4 情報量が多すぎて疲れる。
  • 理由5 誹謗中傷などの心ない言葉を目にして苦しくなる。

ここでは、それぞれの要因について説明していきます。

理由1 SNS上の人間関係に縛られているのが辛い

第1に、SNS上の人間関係に縛られているのが辛いといった理由が挙げられます。

いうまでもなく、SNSは人とのつながりをデジタル上で提供するサービスです。インターネットさえあれば、世界中のどこにいても、だれかとコミュニケーションを取ることができます。

その一方で、「一人でゆっくりしたい」と思っているのにもかかわらず、SNSを通じて他人を意識することで疲れを感じる人たちもいます。オフラインの生活では、他者と物理的な距離があるので自分だけの時間が自然と生まれますが、インターネットの世界はそうはいきません。なかには、苦手な人とも繋がってしまうのでストレスを感じることもあるでしょう。

私たちはずっと一人でいるのは嫌だけれども、だれかとずっと一緒にいるのも疲れるといった矛盾した感情を持っています。ドイツの哲学者イマニュエル・カントは、この性質を「非社交的社交性」と呼んでいます。そのバランスがSNSによって崩れることで精神的に疲れてしまう人たちが増えているのではないでしょうか。

理由2 友達からのいいねやコメントを気にするのがしんどい

第2に、自分の投稿に対する友達からのいいねやコメントなどの反応を気にするのがしんどいという理由があると考えられます。これに関しては、学者の岡本卓也氏が執筆した『オンラインコミュニティにおけるSNSストレスの低減と主観的幸福感の向上』のなかで、次に挙げる4点が「閲覧脅迫」というストレスを測る指標として用いられています。

  1. 定期的にチェックしないと大事な情報を見落とすのではないかと不安になる。
  2. 友だちの投稿はいつもチェックしないといけない気がする。
  3. コメントに対してすぐに返信しなければ嫌われるのではないかと不安になる。
  4. 友達からのコメントに返信しないとほかのことに集中できない。

たしかに、学校などのコミュニティにおいてSNSが話題になることは日常茶飯事でしょうから、友達からのいいねや返信には素早く反応しなければいけないという気持ちになる可能性はあるはずです。

もっと言えば、「自分が反応しなかったことで友達から嫌われるかもしれない」という恐怖心が芽生えて、家にいるのにスマホを意識し続けるというストレスフルな状況に追い詰められてしまう人たちもいるでしょう。

理由3 他人の自慢を見てうんざりする

第3に、他人の自慢を見て不快になるといった理由があると推定されます。実際に、株式会社タイムカレントがFacebookを利用している20代から40代の有職者を対象に実施したアンケートによれば、他人のリア充投稿にうんざりしてSNS疲れを感じている人たちが多いことがわかります。

Facebook疲れる理由

株式会社タイムカレント『「リア充疲れ」に関する調査レポート』から引用(最終確認日:2022年1月14日)

具体的には、友達の多さをアピールした写真やセレブチックを強調している写真など、自分が他の人よりも幸せな状態にあることを宣伝するような投稿は「リア充アピール」として捉えられるようです。

株式会社タイムカレント『「リア充疲れ」に関する調査レポート』から引用(最終確認日:2020/4/29)

自分の人生がうまくいってないときに他人の自慢を見聞きすると、「どうして自分ばかり不幸なんだろう」とネガティブな気持ちになって疲れることがあります。すなわち、SNSが自分と他人の優劣を比較するきっかけになってしまうわけです。

理由4 情報量が多すぎて疲れる

第4に、SNSの情報が多すぎて疲れてしまうといった理由があると想定されます。

現代は「情報社会」と呼ばれていますが、SNSが誕生したことで個人の日常生活に関する細かな情報が膨大に発信されるようになりました。従来では把握できなかった友達の様子がリアルタイムでわかるので便利である一方、日常的にインプットされる情報が多すぎてストレスを感じることもあるのではないでしょうか。

もちろん、「他人が何をしているのか?」という近況を知ることで安心する場合もあるかもしれませんが、SNSから一方的に発信されたものを受け取り続けると、今、自分にとって大切なことに集中できずに何となく意味のない時間を過ごして疲労感が溜まってしまうおそれがあります。

理由5 誹謗中傷などの心ない言葉を目にして苦しくなる

第5に、誹謗中傷などの心ない言葉を目にして心理的に苦しくなる人もいるでしょう。

とりわけ、「HSP」と呼ばれる感受性が極めて強い人たちは文字から連想するネガティブなイメージを無視できないので、一般の人よりもSNSで消耗する可能性があります。SNSに向いていないタイプと言ってもよいかもしれません。

残念ながら、Twitterやインスタは誹謗中傷の温床となっています。匿名性に隠れて無差別に言葉の暴力が垂れ流されているわけです。また、Twitter上で激しい言い合いが行われることも決して珍しくなく、自らの意見を正当化するために相手の見解を否定し続けるという不毛なやり取りをしている人たちもたくさんいます。

そこに巻き込まれると時間を無駄にするだけではなく、痛烈な悪口を言われてしまうおそれがあるので気を付けましょう。お互いの背景を理解しようともせずに一方的に非難するような人を相手にする必要はないと思います。

SNSは疲れるだけというのも理解できる

以上の理由を踏まえると、「SNSは疲れるだけ」という人たちの主張も理解できます。他人の自慢や人間関係のしがらみなどSNSも使い方次第では疲労を蓄積するネガティブなツールになると言えるでしょう。ただし、距離感を上手に取りながら、自分にとって有益な利用方法を見つけることができれば、SNSは便利な道具にもなります。

すなわち、SNSの良し悪しはユーザー次第なわけです。その意味では、負の側面を把握しながら、「どうすればSNSをよく活かせるのか?」という視点を持つことが大切なのではないでしょうか。利用目的は人それぞれですが、SNSに振り回されて生活の質を落とさないように注意しましょう。

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