オンライン会議が日常となった現代において、ZOOM(ズーム)の背景ぼかし機能はプライバシーを守るために重要です。とりわけ自宅で打ち合わせを行う場合、見ず知らずの他人に家の様子を見られるのは嫌ですよね。
しかしながら、いざ使おうとしたら、背景ぼかしがうまく機能せずに焦った経験のある人たちもいるはずです。実際のところ、どうして背景ぼかし機能が利用できなくなってしまったのでしょうか?
この記事では、「ZOOMの背景ぼかしができない原因と対処法」を詳しく解説します。問題を特定し、適切な対処法を実践することで、ZOOMの背景ぼかし機能を効果的に利用しましょう。
ZOOMの背景ぼかしができない原因
さて、ZOOMで背景ぼかし機能を使えないのは、どうしてなのでしょうか?
その原因は大きく4つあると考えられます。
原因1 デバイスのグラフィック能力が不足している
第1に、ZOOMの会議で使用しているパソコンのスペックが低いことが原因であると考えられます。
実のところ、背景ぼかし機能は、リアルタイムで映像処理を行うため、デバイスのグラフィックスカードやプロセッサに高い性能が求められます。
特に、古いデバイスや低スペックのモデルでは、この機能を利用できない場合があります。ZOOM公式サイトには、背景ぼかしに必要なシステム要件が明記されており、それを満たしていない場合は、機能が正常に動作しないことがあります。
ZOOM公式サイト『ぼかし背景を使用するための前提条件』より引用(最終確認日:2023年4月4日)
- Zoom デスクトップ クライアント:
- Windows: 5.5.0(12454.0131) 以降
- macOS: 5.5.0(12467.0131) 以降
- Linux: 5.7.6(31792.0820)以降
- Zoom モバイルアプリ:
- Android: 5.6.6(2076)以降
- iOS: 5.6.6(423)以降
- バーチャル背景のシステム要件を満たしていること
原因2 別なアカウントでログインしている
第2に、背景ぼかしを設定したアカウントとは別のアカウントでZOOMにログインしていることが原因であると推察されます。
みなさんのなかには、Googleのアカウントを2つ以上持っている人たちもいるはずです。具体的に、会社用とプライベート用など使い分けている人たちはたくさんいます。だからこそ、一方で背景ぼかしを設定していたけれども、他方では忘れていたというミスは起こり得ると考えられます。
念のため、ZOOMにログインした後に表示されるホーム画面右上に表示されるアカウントの状態をチェックしておくことを推奨します。
原因3 カメラの解像度が悪い
第3に、カメラの解像度が悪いことから背景と人のギャップを識別できていない可能性があります。
いうまでもなく、背景ぼかしはユーザーを例外として適用されわけですが、そもそもカメラの解像度が低いと、映像処理がうまくいかずに機能しづらくなってしまうのです。
ハードウェアの問題だけではなく、通信環境が悪い場合でも映像に乱れが生じるので注意してください。
原因4 イマーシブビューをオンにしている
第4に、ZOOMでイマーシブビューを使っている場合、背景ぼかしは機能しません。
ホストがビデオ参加者と 1 つのバーチャル背景を共有して閲覧できる機能です。全員で 1 か所に集まっているような感覚で打ち合わせを行えるようになります。
上記の図を見ても明らかなように、そもそも自分の背景が映り込まないので、背景ぼかし機能を設定したとしても立ち上がらないわけです。知らない人からすれば、いきなりビジュアルが変わるので、驚きますよね。
背景ぼかしができないときの対処法
それでは、ZOOMで背景ぼかしが使えないときは、具体的にどうすればよいのでしょうか?
これに関しては大きく3つの対処法があります。
方法1 バーチャル背景を使う
はじめに、背景ぼかしが機能しないときは代わりにバーチャル背景で画像を設定することで、リアルな背景を隠すことができます。
冷静に考えると、背景ぼかしを使うのは自分が今いる場所の背景を見られないようにするためですよね。それならば、ぼかしではなくバーチャル背景の設定でも役割を代替できると言えます。
あえて「ぼかし」にこだわる理由もないはずです。
方法2 ソフトウェアをアップデートする
続いて、PCやスマホのソフトウェアをアップデートしましょう。
冒頭で述べたとおり、背景ぼかし機能を使えるバージョンには制限があります。そのため、それぞれの端末に新ストールされているソフトウェアを最新版に更新する必要があるわけです。
なお、ZOOMのアプリケーションも更新しておくことを推奨します。
ただし、会議が始まる直前にアップデート作業を行うと、時間に間に合わないおそれがあるので注意してください。
方法3 通信環境が安定した場所で操作する
最後に、カメラの解像度を上げるためにインターネット環境が整った場所で操作し直すことも推奨します。
ビデオ通話は膨大な通信量を必要とするので、通信環境が整っていないと画質が悪くなるおそれがあります。
したがって、ZOOMでの打ち合わせを始める前にインターネット速度をチェックして、通信速度が爆速で快適な空間で作業するようにしましょう。
背景ぼかしにこだわる必要はない
背景ぼかしは自分のプライバシーを守るうえでも便利な仕組みですが、使えない時は画像を代わりに設定したり、顔出しを控えたりするなど、代替手段はいくつかあります。
ケースバイケースで使用可能な施策に制限はあるものの、「背景ぼかし」ができないからといって焦る必要はありません。
特に、ミーティングの直前に慌ててアップデートすると、あの間はZOOMが使えなくなってしまうので、相手に迷惑をかけないことを優先にして冷静な対応を心がけましょう。