今やお茶の間のスターとして大人気のユーチューバー。みなさんのなかにも新規参入を考えている人もいるかもしれません。
企業もマーケティング戦略の一環としてYoutubeチャンネルを広告として活用するところが増えています。今後、5Gなどの通信技術が発展するにつれて、ますますホットな市場になるでしょう。
とはいえ、ユーチューバーも決して楽な仕事ではありません。さまざまな試行錯誤を経て、自分たちのチャンネルをブラッシュ・アップしなければ、アッという間に埋もれてしまいます。
この記事では、ユーチューバーになるためのステップを説明した上で、フィリピン・セブ島で活躍するユーチューバー岡崎俊輔さん・岡崎保子さんとの対談を通じて、新米ユーチューバーがぶつかる5つの課題を解説していきます!
ユーチューバーになるには?
インタビューに入る前に、ユーチューバーになるために必要な手続きについて説明します。
STEP1 Googleアカウントを登録する
Youtubeチャンネルをつくるには、Googleのアカウント登録が必要になので、未登録の方は手続きを済ませましょう!
STEP2 YOUTUBEチャンネルの設定
Googleアカウントを取得したら、Youtubeにアクセスしてログインします。
ログイン環境でアカウントボタンをクリックすると、「チャンネルを作成」という項目があるので、そちらをクリックしてください。
すると、チャンネルの種類を選択する画面が表示されます。
- 自分の名前を使う
- カスタム名を使う
個人としてブランディングするなら「自分の名前を使う」を選び、チャンネルそれ自体をブランディングするなら「カスタム名を使う」を選択しましょう。
自分の名前でチャンネルを開設する場合は「選択」ボタンをクリックするだけで手続きは完了します。カスタム名を使う場合は「チャンネル名」を入力する必要があります。
STEP3 動画を投稿する
チャンネルを開設したら、早速動画を投稿しましょう!
Youtube Studioにアクセスして「作成」をクリックすると、「動画アップロード」のリンクが出てくるので、そこから動画ファイルを上げることができます。
実際に聞いてみた!新米ユーチューバーがぶつかる5つの課題
本日はPENDELIONの新米ユーチューバー企画にご協力いただきまして誠にありがとうございます!
いえいえ!今日は色々とぶっちゃけたいと思います!よろしくお願いします!
○岡崎俊輔さんのプロフィール
大学卒業後、大手電気会社の現場監督としてマネジメントの基礎を学ぶ。現在は語学学校の校長として勤務し、国籍や文化の違いに悩みながら、日々奮闘中。2019年6月から、夫婦でYoutuberとして、フィリピン・セブ島の文化や生活する上でのお役立ち情報を、在住者の目線から配信している。
○岡崎保子さんのプロフィール
大学卒業後、2013年IT企業でシステムエンジニアとして勤務。2016年セブ島の語学学校職員として勤務。2019年6月セブ島在住者夫婦としてYoutuberデビュー。2019年8月日系企業のセブ島進出・現地法人立ち上げ、現在同企業の美容サロンでGeneral Managerとして勤務。
実際のところ、新米ユーチューバーの方はどのようなことで悩んでいるんですか?
いきなりやな!笑 ユーチューバーといっても一言で括ることはできません。それぞれの立場で悩みも違います。僕たちはフィリピン・セブ島で生活していて、本業の合間で動画配信しています。そのなかで、課題に思ったことは大きく5つかな。
- ブランディングの壁
- 継続性の壁
- テクニックの壁
- プロモーションの壁
- 収益化の壁
【第1の課題】ブランディングの壁
やはり、自分たちのポジションをどう確立するのかといったブランディングは大きな壁になりますよね。
そうですね!ユーチューバーとしてスタートするなら自分たちの軸を決めることが大切だと思います。わたしたちは、フィリピン・セブ島の在住者かつ日本人の夫婦だからこそ扱えるトピックに焦点を当てて動画を配信しています。
ブランディングとは、自分たちならではの価値を確立することをいいます。
岡崎夫婦は自分たちのブランドとして「フィリピン・セブ島に在住する日本人の夫婦だからこそ見える価値」に焦点を当てました。
「実際に生活をしている」というリアルな目線が、セブ島に興味を持つユーザーの心に響いてチャンネル登録者数を伸ばし始めています。
ただ、「セブ島」というシンプルなキーワードに関する動画だと、有名なユーチューバーさんが「セブ島に行ってみた」的な動画をアップロードすると、一瞬で埋もれてしまうので、創意工夫が必要なんです!
岡崎夫婦のような専門的な情報を扱うユーチューバーからすれば、チャンネル登録者数100万人を超えるスター的なユーチューバーと同じ土俵で動画を提供しても、検索結果で上位表示できません。
そのため、自分たちにしか提供できない情報の軸を決定して、ブランドを確立していくことが重要です。
【第2の課題】継続性の壁
何事も続けるって本当に大変ですよね……。
継続性は大きな課題です。僕たちはフィリピン・セブ島に住んでいるので、言ってしまえば「生活のすべて」をコンテンツ化できます。だからこそ、動画を作り続けるモチベーションを維持することが大変です!
岡崎夫婦曰く、コンテンツとモチベーションの継続性が課題となるといいます。
「コンテンツの継続性」とは、動画を定期的に配信することです。ユーチューブに限らず情報メディアはネタが尽きれば、自然と衰退していきます。
そのため「何を軸にして情報発信を展開するのか?」といったブランディングの視点が重要になってきます。
ネタが豊富にあっても、新しい内容ばかりだと工数が多くなって負担になります……。だから、コンテンツを「企画化」して効率をアップさせることが継続の秘訣です!
また、モチベーションの継続性は、コンテンツ作成に時間がかかるほど大きな課題となります。
岡崎夫婦チャンネルでも、ニュース企画の編集には「6時間」はかかるので、作業中に息詰まったら別の企画に場転して、コンテンツ作りのテンポを維持できるように工夫しているといいます。
これは、PENDELION編集部にも当てはまります。無理やり作業を進めてしまうと品質が低下するおそれがあるので、「気分が乗らないな!」と思ったら「新しい記事」の準備をして頭をリフレッシュしています。
【第3の課題】テクニックの壁
お二人とも動画編集などの仕事をしていたのですか??
まったくの未経験です!2人とも初心者からスタートしました!機材などの準備が大変と思うかもしれませんが、身近なもので動画を撮影できるんです!また、動画編集専用のアプリも出ているので、新規参入のハードルは低くなっています!
最初から動画のクオリティを追求するとキリがありません。まずは一本目をアップすることがポイントになります。
とはいえ、「動画の機材・編集ソフトを揃えるのに、お金がかかりそう……」と思う方もいるかもしれませんが、岡崎夫婦は、次のアイテムだけを使って動画を作成しています!
- iphone6=マイク・撮影
- ipad/動画編集アプリLumaFUSION =編集
- スタンド
え!これだけですか!?ハンドカメラやハイスペックのパソコンを使っているイメージでした!
また、カットや間の使い方など高度な動画撮影・編集に関する技術は「プロをまねる」のがポイントということです。
たしかに、インターネットには無数の動画コンテンツがあり、参考にしようと思えば教材はいくらでもありますよね。
「この見せ方が好き!」や「この編集スタイル良き!」というポイントを吸収することでテクニックを向上させることができる、と考えられます。
一方で、テクニックは追求すれば果てしないので、自分たちの予算やモチベーションに応じて、「まずやってみる」を実現できる方法を選択していくことが大切です。
最初から完璧を目指すよりも、動画をアップロードするなかで「改善」を繰り返していくことがテクニックを上達させるコツだと思います!
【第4の課題】プロモーションの壁
情報コンテンツは読者・視聴者の方々が満足してはじめて価値をもつと思います。チャンネルのプロモーションについては何か課題はありますか?
プロモーションは悩みどころですね……。特に、ニッチなテーマなので、ユーザーの数に縛られると自分たちの軸がぶれるというか……。
どの業界でも量と質のトレードオフはあります。ユーチューブ市場でいえば、だれもが楽しめる「エンタメ」とこの人だから楽しめる「ニッチ」が綱引きになることが多いのではないでしょうか。
前者はマーケット規模が大きいが競争が激しい。その一方で、後者は競争は穏やかだけどマーケット規模は小さい。
これを解決するには、マクロ(全体)とミクロ(部分)を対立させるのではなく、市場を「関係性」から捉える視点が必要です。
ユーチューブ市場でいえば、MCN(マルチチャンネルネットワーク)を活用した情報コンテンツの構築が解決策になり得るでしょう。MCNに関しては、別途記事を作成する予定です!
また、アカウント開設時はリアル・マーケテイングで自分たちでチャンネル登録者数を増やしていくことも大切とのことです。
アカウント開設時は、一人ひとりにメッセージしてチャンネルのことを知ってもらいました!やっぱり、見てくれる人がいないと、動画配信のモチベーションは上がらないので……。登録者数が500人を超えた初めてからは、新規ユーザーさんが毎日少しずつチャンネル登録してくれています!継続は力です!
【第5の課題】収益化の壁
収益化についてはどう思いますか?
収益化は「チャンネルの目的」によって優先順位が変わると思います。僕たちの場合は「フィリピン・セブ島に興味を持っている人」のために動画を配信するだけではなく、「社会問題の解決」につなげることを目指しているので収益化にこだわってはいるわけではありません!
2020年3月4日現在、ユーチューブチャンネルに動画広告を掲載するには以下の条件を達成する必要があります。
- 1000人のチャンネル登録
- 総視聴時間4000時間の達成
実際のところ、数千万以上を稼ぐスター・クラスのユーチューバーには企業のスポンサーがついており、商品紹介など広告となる動画コンテンツを作成することで収益を上げています。
したがって、ユーチューバーになって100万回再生を達成すれば、すぐに億万長者になれるわけではありません。
収益化を急ぐよりも、自分たちのチャンネルの軸を確立して持続可能な情報発信を行うことを意識しています!
なお、チャンネルのアクティブ・ユーザー数を増やしたい方は、AARRRモデルを活用してみましょう!グロースハックの視点は、ユーチューブ市場に有効な考え方となります。
https://pendelion.com/aarrr岡崎夫婦のセブ島生活とは?
チャンネルの目的
わたしたちは「フィリピン・セブ島で10年暮らす」と決めて「岡崎夫婦チャンネル」を開設しました。
このチャンネルでは、旅行者・留学生・在住者の方にセブ島生活に役立つ動画を配信しています。
ユーチューバの活動を通じて、フィリピン・セブ島の貧困・環境などの社会問題を解決するプロジェクトや芸術文化を活かした交流事業を展開して、「岡崎夫婦チャンネル」を一緒に活動できる人たちが集まるプラットフォームにすることが目標です!
イチオシの一本
最後に、PENDELIONに訪れる方にぜひとも、見てほしいイチオシの一本を教えてください!
私たちがオススメするのは【セブ島フィリピン人サラリーマン行きつけ!本気のローカル屋台BBQ】です!在住者しか知らないような、ローカルの屋台を紹介している動画です!
まだまだこれからの市場!
まだまだ伸びしろがあるユーチューブ市場。自分ならではの価値を発信し続けるユーチューバーという職業は奥深いです。
みなさんも初心者が悩む5つの課題を突破する戦略を考えて、新規参入してみてはいかがでしょうか?
今回は、実際にユーチューバーとして活動する岡崎夫婦に協力してもらいました! 本当にありがとうございました!
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