みなさんのなかには、X(旧Twitter)で「100万円が当選しました」という内容のDMを受け取った経験のある人たちもいるはずです。実際、テンションが上がって、お金を受け取るための手続きを迅速に進めようとする人もいるかもしれませんが、一度、深呼吸して冷静になることが重要です。
なぜなら、その当選を知らせるDMは詐欺師から届いているかもしれないからです。とはいえ、具体的にどのような基準で本物と偽物を区別すればよいのでしょうか?
この記事では、Xの100万円当たったが偽物であると判断すべき特徴について考察しています。新手の詐欺集団が仕掛ける偽物の企画に引っかからないように注意してください。
X(旧Twitter)の100万円当たったは本物なのか?
残念ながら、Xの「100万円が当選しました」というDMは偽物です。
実際、PENDELION編集部が運営しているXのアカウントにも毎日のように「当選のお知らせ」という件名で、誰でも簡単に大金が手に入るという意味不明なメッセージが届いています。
恐ろしいことに、Xはだれでもアカウントを大量に作成できるので、ネット詐欺に悪用されています。特に、2023現在、詐欺DMが急増しているので注意してください。大金を得たと喜んで騙されると、最終的には大損失を被るおそれがあります。
X(旧Twitter)の100万円当たったは偽物と判断すべき5つの特徴
とはいえ、Xの「100万円当たった」を嘘であると判断するには、具体的にどのような基準からチェックすればよいのでしょうか?
これに関しては、偽物と判断すべき特徴は少なくとも5つあると考えられます。
特徴1 アカウントが匿名で実態がわからない
第1に、DMを送ってきたアカウントが匿名で本人の存在を確かめる手段がない場合、100万円の当選は嘘であると考えたほうがよいでしょう。
冷静に考えると、どこのだれかもわからない人間が見ず知らずの他人に対して、いきなり大金を配るなんてことはあり得ません。加えて、詐欺グループが偽名を使っている可能性も高いので、本人が存在する事実を客観的に確かめられない限りは原則として偽物であると判断することを推奨します。
とはいえ、人間は状況を自分にとって都合よく解釈する性質があります。実際、だれだって100万円が当たったら嬉しいですよね。日常的に我慢している人ほど、詐欺の企画でも信じたいという心情があるのは理解できなくはありません。
しかし、前澤友作氏のような巨額の富を持っている有名人が企画してもリスクの大きいお金配りなのですから、赤の他人が100万円を配布するなんてことはまずもってあり得ないと用心すべきなのです。
特徴2 応募していないのに連絡がきた
第2に、プレゼント企画に応募していないのにもかかわらず、いきなり100万円の当選連絡が届いた場合は詐欺であると言ってよいでしょう。
そもそも、自分が応募した覚えのない企画に当選するわけがありません。それにもかかわらず、「ラッキー」と考えるのは詐欺師からすれば、カモがネギを背負ってきたくらいに好都合です。「お金が欲しい」という強い感情を逆手にとっているわけです。
実際は、現金プレゼント系のアカウントに反応している不特定多数のユーザーに対してDMを巻いている可能性が非常に高いと考えられます。
特徴3 外部サイトへの登録を促す
第3に、100万円を受け取る手続きを完了させるために外部サイトへの登録が求められる場合は、偽物であると判断したほうがよいでしょう。
具体的に言えば、DMに貼り付けられているURLにアクセスしたときに、電話番号やメールアドレスを入力するフォームが出てきたら、詐欺集団が個人情報を不正に取得するための仕掛けている罠である可能性が高いと考えてよいでしょう。
万が一、100万円が欲しくてクレジットカードなど決済情報を送信してしまった場合は、速やかにカード会社に連絡して第三者に不正利用されないように手続きしてください。何もせずに放置しておくと、とんでもない損失を被るおそれがあるので注意しましょう。
特徴4 手数料を要求される
第4に、100万円を受け取るためには手数料の振り込みが事前に必要であるという連絡を受けたときは詐欺であると考えてよいでしょう。
いわゆる、振り込め詐欺でも頻繁に使用される手口で本人確認や手数料と称して現金を奪い取るわけです。騙される側からすれば、100万円を得られるなら多少の手数料を支払っても損はしないだろうと考えます。しかし、騙す側は相手の損得勘定を利用して金銭を詐取しているのです。
実際、2019年にも1億7000万円をもらえると信じて、50代女性が合計1530万円を騙し取られるというネット詐欺の事件が起きています。
特徴5 日本語の文章がおかしい
第5に、DMの日本語に違和感を抱いたら偽物であると言ってよいでしょう。
「100万円が当たった」という文言で詐欺を働くのは必ずしも日本人だけとは限りません。諸外国の詐欺集団が翻訳機能を使って自国の言葉を日本語に変換してDMを一斉送信している可能性もあるわけです。むしろ、警察の捜査が入りづらい海外諸国を拠点にして活動している犯罪集団はたくさんあると考えられます。
しかしながら、詐欺DMを作成している犯罪者が日本語を正しく理解しているわけではないので、翻訳ツールがアウトプットした不自然な文章をそのまま用いているのです。だからこそ、当選内容の文法がおかしい場合は、詐欺グループからの連絡であると考えてよいでしょう。
手口は巧妙化している
冷静になれば、だれだって詐欺であることくらいわかるという人もいるかもしれませんが、手口は極めて巧妙化しています。例えば、詐欺アカウントは余命が残り少なくなったとか、世の中の役立ちたいとか、いろいろと理由を付けて、現金のプレゼントが安全であることを演出しようと試みます。
実際、今すぐにでも現金が欲くて余裕のない人からすれば、外部サイトに情報を登録するだけなら簡単であると思って、話に乗ってしまう危険性は十分にあります。しかし、一部の有名人を例外として、大金をSNSで配れる人なんて存在しません。その意味では、そもそもがあり得ない話なのです。
万が一、騙されたと思ったときは速やかに警察に相談してください。お金が戻ってこない可能性は高いかもしれませんが、犯人を捕まえるための情報を提供することで詐欺集団の撲滅に貢献できるはずです。
そのほか、Xで注意すべきことをまとめているので参照してみてください。