Twitter(ツイッター)などのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で「全ア」という言葉が含まれている投稿を見かけたことのある人たちもいるはずです。いわゆる、ネットスラングはぱっと見ただけでは、まったく意味がわからないため、投稿内容を理解できないこともありますよね。
実際のところ、「全ア」とはどういう意味なのでしょうか?
この記事では、「全アとは何か?」という言葉の意味を解説しています。また、気になる元ネタや炎上した背景についても考察しているので、SNSをよく利用する人たちは参考にしてみてください。
- 全アの意味や元ネタがわかる。
- 全アの使い方を学べる。
全アとは?
全アとは、すべての衣服をアルマーニでコーディネートしている人たちのことを指しています。「全身アルマーニ」の略称です。特に、Twitterのユーザーによく使われている傾向が高い言葉です。
なお、アルマーニはイタリア発祥の高級ブランドです。国内の知名度も高いので、アルマーニを着ている様子を見れば、お金持ちやおしゃれな印象を受ける人たちもいるはずです。
近年では、タレントのアレン様と関連して、全アを「アレン様が全て正しいでございます」の略称として使用するファンたちも出てきています。とはいえ、これは一部の派生的な使い方です。したがって、SNSで「全ア」という言葉を見かけたときは、「全身アルマーニ」の意味であると考えたほうがよいでしょう。
全アの元ネタは?
そもそも、「全ア」という言葉はどのようにして生まれたのでしょうか?
ここでは、全アの元ネタについて確認していきます。
「全ア」という言葉がSNSの世界で使われるようになったのは、「小夜さん」という絵師が付き合っている彼氏のことを題材にした漫画を作成したことがきっかけです。いうまもでなく、その彼氏が全身をアルマーニでコーディネートしていたわけです。
全身アルマーニ。略して全アでございます。ホこりさま。 pic.twitter.com/U3VFDrNs4l
— てんてん (@_ten10ten_) April 23, 2020
そして、その作品がバズった結果、「全身アルマーニ」というキラーワードが一人歩きするようになり、いつの間にか「全ア」と表現されるようになったと考えられます。
なぜ小夜さんは炎上したのか?
しかしながら、小夜さんが作成した全アの彼氏を題材にした漫画は思わぬ結末を迎えることになります。
あろうことか、Twitterのユーザーから彼女が全身アルマーニでコーディネートできる財力のある男性と付き合えるハイスペックさを自慢していると受け取られてしまい、猛烈に批判されてしまったのです。最終的に、小夜さんは謝罪するところまで追い詰められて、現在ではアカウントも消えています。
真相はわかりませんが、本人からすれば、寝耳に水のような予想もしない出来事だったのではないでしょうか。恐ろしいことに、ネット社会は匿名性を隠蓑にして言いたい放題の人たちもたくさんいます。そのなかには、他人の表現や意図を曲解して、ネガティブな意見を言う人たちもいるのが現実です。
もちろん、ユーザーが感じていることが事実である場合もあるかもしれませんが、解釈する側の心理状態も大きく影響している可能性は高いかもしれません。すなわち、欲求不満の状態が他人の自慢に対して過剰に反応する感情を生み出した結果、他人を攻撃することによってストレス発散や自分の状況を肯定するわけです。
日本社会は慎ましさが重んじられる雰囲気が漂っていますが、他人が見えないところではやりたい放題している人たちもたくさんいます。その意味では、有象無象の言葉に貶められないように注意する必要があるでしょう。
言葉は人間を助ける救いの手になるときもあれば、再生不能な状態にまで傷つける兵器になる現実を見つめ直すときなのかもしれません。
言葉に責任を持つ時代
近年では、誹謗中傷に対する応報感情も少しずつ高まってきているので、今後は無責任な人格否定のような発言は処罰対象として裁かれる時代になる可能性は高いと言えます。改めて、ネット上で人格を攻撃することに対して「やってはいけないこと」という認識を共有する必要があります。
実際に、逮捕者が出ていることもあるので、その場のノリで一生を台無しにするような讒言を吐くのはやめたほうが賢明です。そして、誹謗中傷の被害にあった場合は、証拠を残して速やかに専門家に相談することを推奨します。もし、一人で悩んでいる方がいましたら、弁護士などの専門家を斡旋しますので、問い合わせからご連絡ください。