ユーザーがどのような意図をもってキーワードを検索しているのか。これはコンテンツを作成するうえで必要不可欠な視点です。
検索エンジンとは、ユーザーのニーズとインターネット上に公開されているコンテンツを適切に結びつける「どこでもドア」のようなものです。

そのため、検索エンジンでヒットするコンテンツには、ユーザーの希望を反映する必要があります。 とはいえ、ユーザーのニーズを読み解くためには一体、どうすればよいのでしょうか?
この記事では、検索クエリからユーザーの意図を読み解く考え方について詳しく解説していきます。オウンドメディアを運用されている方、SEOに興味を持つライターさんの参考になれば幸いです。
目 次
検索クエリとは何か?
検索クエリとは、ユーザーが検索エンジンに入力する語句やフレーズのことです。英単語のクエリ(query)には「質問・疑問」という意味があります。
Googleの検索エンジンにキーワードを入力すれば、インターネットから必要な情報を見つけることができます。
すなわち、ユーザーからの質問に対して、Googleは膨大なウェブサイトから答えを見つけ出してくれるわけです。
したがって、ユーザーからの質問に答えることがコンテンツSEOの基本になります。
Googleは検索クエリを3つに分類
Googleのマット・カッツさんによれば、検索クエリは3種類に分けられるといいます。通常、検索クエリの「DO-KNOW-GO」と呼ばれています。
- Transactional:取引型 は「ユーザーのしたいこと:DO」
- Informational:情報取集型は「ユーザーの知りたいこと:KNOW」
- Navigational:案内型は「ユーザーの行きたいところ:GO」
ソースの動画は少し古いですが、今でも十分に価値のある本質的な内容です。
分類1 DO(Transactional:取引型)
検索クエリの「DO( Transactional:取引型 )」とは、ユーザーのしたいことです。
「ユーザーのしたいこと」とは、「何らかの願望を実現するために行動を起こしたい」という欲求を示しています。
そのため、ユーザーが希望するサービスを見つけた場合、コンテンツの提供者との間で「需要と供給の関係」すなわち「取引」が発生する可能性があります。
例えば、ゴルフクラブを買いたい人がいたとしましょう。その人はGoogleの検索エンジンに次のような検索クエリを入力しました。
- 「ゴルフクラブ おすすめ」
- 「ゴルフクラブ 人気」
- 「ゴルフクラブ ランキング」など
その結果、その人が欲しいゴルフクラブを見つければ、実際に購入するかもしれません。
もし、ゴルフクラブのECサイトを運営するなら、購買意欲のあるユーザーの期待に応えるコンテンツを作成すべきでしょう。
Google検索結果「ゴルフクラブおすすめ」から引用(最終確認日:2020/3/11)
このほかにも、飲食店を予約したい、スーツをクリーニングしたい、新しい家に引っ越ししたいなど、さまざまなDO(Transactional:取引型)の検索クエリがあります。
事業者は、それらの意図に応じたコンテンツを検索ページに掲載することで取引の機会を生み出すことができます。
分類2 KNOW( Informational:情報取集型 )
検索クエリの「KNOW( Informational:情報取集型 )」とは、ユーザーの知りたいことです。専門用語やハウツーなど知りたいことに応じて検索クエリが選択されます。
例えば、WEBマーケティング分野で働くことになった未経験者が、いきなり「検索クエリ」や「SERP」と聞いてもピンってこないですよね。
このとき、みなさんだったら、どのようなキーワードで検索をかけますか?「検索クエリ」を例に挙げると、次のようなものが想定されます。
- 検索クエリ
- 検索クエリとは
- 検索クエリ 意味
実際に「検索クエリとは?」と検索すると、次のように「検索クエリ」の意味を解説しているコンテンツを検出してくれます。
Google検索結果「検索クエリとは」から引用(最終確認日:2020/3/11)
ユーザーがKNOWの意図をもって検索しているときは、キーワードについて知りたいという明確な意図があります。そのため、だれでも分かりやすいコンテンツが良質なものとして評価されます。
注意点としては、情報の裏付けが正確でなければ、サイトの信頼を失うことになるので、根拠を
検索クエリの「GO(Navigational:案内型)」とは、ユーザーのアクセスしたい場所が明確に反映されているものです。
すなわち、「このサイトにアクセスしたい」というU行き先が決まっているのです。したがって、ユーザーは具体的な行き先を検索エンジンに入力します。
例えば、「ワードプレスのサイトを見たい!」と思っているユーザーは、ワードプレスと検索するでしょう。
このとき、「ワードプレス」という検索クエリは、ユーザーが見たいワードプレスの公式HPに案内するナビゲーション機能の役割を果たしていると考えることができます。
Google検索結果「ワードプレス」から引用(最終確認日:2020/3/11)
DOーKNOW-GOにはシナジーがある
厳密にいえば、ユーザーが「DOーKNOWーGO」の検索クエリに込める意図は、重複し合うことが多いといえます。
「ゴルフクラブを買いたい」ということは、「ゴルフクラブの販売情報が知りたい」というニーズと関係していきます。そして、ゴルフクラブの情報を知ったら、そのクラブを販売するお店に「アクセスしたい」というニーズが生まれます。
そのため、DOーKNOW-GOの検索クエリに適したコンテンツをいくつか作成すれば、それぞれが相乗効果を生んで、多くのユーザーに商品やサービスの情報を伝えられる可能性があります。
もちろん、限られた予算からコンテンツを作成しなければならないので「選択と集中」は大切です。しかし、ユーザーの行動を1つの検索クエリだけで捉えることは現実的ではないように思います。
地域名が入ったキーワード対策はすべきなのか
DO-KNOW-GOのクエリ以外にも、地域名を合わせた検索するパターンがあります。「渋谷 居酒屋」や「新宿 カラオケ」などを例に挙げることできます。
飲食店や美容室などの店舗経営をされている方なら、ローカル系の検索クエリでSEO対策を検討される方もいると思いますが、現状では効果的ではないかもしれません。
近年ではGoogleに登録されたお店情報がトップに出てくるので、「渋谷駅 居酒屋」の検索クエリに合わせたローカル系のコンテンツを作成しても、ユーザーが一番最初に見るページに表示させることはできないのです。
Google検索結果「渋谷居酒屋」から引用(最終確認日:2020/3/11)
ユーザーのニーズに適したコンテンツを作ろう!
検索順位が高いということは、ユーザーの意図に応えているコンテンツということです。 検索クエリをインターネットで検索すれば、すでに上位に表示されているページがたくさんあります。
それらの内容を参照してコンテンツの独自性を洗練していけば、ユーザーにとって有益なものが出来上がります。
なお、検索クエリの競合サイトを見つけるのに役立つツールは次の記事をご覧ください!

ライターさんやオウンドメディアの担当者さんも、今日から検索クエリを読み解く際には、DO-KNOW-GOを活用してみてください!