LINE(ライン)では、友達以外のユーザーと共通のトピックで交流できるオープンチャットというサービスがあります。ゲーム、スポーツ、副業、価値観などさまざまな分野のコミュニティが展開されており、みなさんのなかにも使ったことのある人たちもいるはずです。
しかしながら、オープンチャットは必ずしも安全なサービスとは言えません。むしろ、使い方を間違えると、トラブルに巻き込まれるおそれがあります。実際、オープンチャットを便利な道具として使いこなすには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?
この記事では、オープンチャットで気を付けるべき5つの注意点について解説しています。特に、これからオープンチャットを使い始める人たちの参考になれば幸いです。
- オープンチャットで気を付けるべき注意点がわかる。
- オープンチャットを安全に使いこなす術を学べる。
オープンチャットで気を付けるべき5つの注意点
さて、オープンチャットを利用するにあたって、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?
これに関しては、大きく5つの注意事項があると言って良いでしょう。
注意点1 出会い目的の利用は禁止されている
第1に、オープンチャットでは、出会い目的の利用は禁止されています。
したがって、LINE IDや電話番号などの個人情報を交換するのはやめましょう。
そもそも、不特定多数の見知らぬ個人が交流する場所で連絡先を共有するのは極めて危険な行為です。万が一、悪意のあるユーザーがあなたの個人情報をネットで晒したり、本人特定の手段として使ったりした場合、身に危険が及ぶ可能性があります。
さらに、信用した相手が真実の情報を提供しているとは限りません。すなわち、あなたを騙している可能性もあるわけです。巧みな言葉で説得してきたとしても、受け入れてないように気をつけてください。
上記の注意点に関連する具体的な注意事項
- LINE IDや他のSNSにおける個人の連絡先(QRコード等も含む) / 電話番号 / 住所 などの個人情報の投稿
- 出会い目的であることが疑われるトークルームの作成
- 1:1の出会いを継続的に勧誘または要求する行為
- 交際相手を求める行為や出会いを目的とする行為
- 一緒に宿泊や居住する相手を探そうとする行為
- その他社会的に容認されないと判断される出会い行為
注意点2 未成年の不健全な出会いや集まりは禁止されている
第2に、未成年との不健全な出会いや集まりを企画するのはやめましょう。
冷静に考えると、見ず知らずの成年と未成年がネットで知り合ってリアルで会うのは、周囲から誤解される可能性があります。当人たちが純粋な気持ちだったとしても、客観的に見ると危険な行動のように見えるわけです。その意識がない時点で、信用に値する大人とは言えないと思います。
加えて、未成年を狙った宗教やセールスの勧誘も存在します。特に、複数人に囲まれて、承諾するまで帰れないといった状況に追い込まれるおそれもあるので、くれぐれも注意してください。
上記の注意点に関連する具体的な注意事項
- 未成年者に対する、酒席等年齢制限がある場への勧誘または不法な出会いを求める行為
- 未成年に対する、目的不明確な集まりやオフ会等への勧誘
- 上記のような集まりへの未成年の参加
- 児童ポルノを含む不適切な投稿
注意点3 誹謗中傷・暴言・わいせつな投稿はしない
第3に、赤の他人だからといって、誹謗中傷・暴言・わいせつな投稿を行うのは絶対にやめましょう。
これに関しては、加害者にならないように注意することはもちろんですが、真面目に利用していたとしても自分が被害者になる危険性が常にあることに留意しておきましょう。トラブルに巻き込まれたときは、一人で抱え込まずに、専門家や周りにいる家族や友人に相談してください。
ネット社会では、匿名性に隠れて言いたい放題・やりたい放題の人たちがたくさんいます。平気で社会のルールを乱しているユーザーもいるわけです。けれども、法律に違反するレベルに達すれば、身元を特定することは可能です。つまり、損害賠償を請求されたり、逮捕されたりするかもしれないわけです。
たった一言で人生が狂うかもしれないことを忘れないでください。
上記の注意点に関連する具体的な注意事項
- わいせつな内容を含む投稿や表現
- 暴力的な内容を含む投稿や表現
- 特定の個人に対する誹謗中傷
- 差別発言やいじめ
注意点4 著作権・肖像権・プライバシーを侵害しない
第4に、オープンチャットは自由に発言できる場所ですが、著作権、肖像権、プライバシーを侵害しないように注意してください。
これに関しては、専門的な知識であるため、知らず知らずのうちに他人の権利を侵害することもあるはずです。したがって、SNSを利用するにあたっては、必要最小限度の知識を身につけておくことを推奨します。
そこで、おすすめの教材が総務省が公開している「2021年度ILAS補助教材」です。わかりやすい内容なので、以下のリンクから確認してみてください。
上記の注意点に関連する具体的な注意事項
- 本や雑誌の内容、歌の歌詞、映像作品、楽曲等をそのまま転載する行為
- 他者の顔が写り込んでいる画像や動画の無断投稿
- 他者の商標の無断使用
注意点5 無闇に発言を信用しない
第5に、オープンチャットで展開されるメッセージを無闇に信用しないように注意しましょう。
オープンチャットは発言に責任を持たなくてもよい側面があることに加えて、専門家以外の個人が根拠のない意見を自由に語ることができます。その意味では、完全にでたらめな話も多々あるわけです。
したがって、メンバーから受け取ったメッセージの内容を吟味することなく、そのまま信じるのはやめたほうがよいでしょう。実際に、SNSで拡散された嘘が社会を混乱させる事件は枚挙に暇がありません。自分が知っていることが事実なのか、それとも虚構なのかを確かめる力が必要です。
もちろん、なかには、事実に基づいている発言もたくさんあるので、なんでもかんでも疑うことはありません。けれども、「その人をどのように信用するのか?」という問いは、常にアップデートされていきます。今日は大丈夫でも、明日になればわからない。これが世の中の現実なのです。
上記の注意点に関連する具体的な注意事項
- オープンチャットの根拠がない情報を拡散する行為
- 事実確認が済んでいない情報に基づいて行動すること
その他にも注意すべきことがたくさんある
上記以外にもオープンチャットを安全に利用するために注意すべきことはたくさんあります。LINEのオープンチャットに関する公式サイトでも、以下のような注意事項が記載されています。
その他の項目として挙げられている注意事項
- トークルーム管理者が定める運営方針に反する行為
- 不適切ニックネーム、アイコン画像でのトークルームへの参加
- トークルームへの入退室を繰り返す行為
- 不適切な投稿、またそれを連続的におこなう行為(テキストメッセージ、ボイスメッセージ、画像、動画、スタンプ)
- むやみやたらに他のトークルームの招待URLなどを投稿してメンバーを勧誘する行為
- その他のスパムとみなされる行為
- 真偽不明の情報の拡散
- 悪質なトークルーム乗っ取り行為
- 共同管理者の権限を不当に行使して、問題のないメンバーを大量にトークルームから強制退会させる行為
- 集団で組織的に計画して他のトークルームを破壊する行為
- 悪意をもって他者になりすます行為
- ネットワークビジネスへの勧誘
- 宗教その他の団体の宣伝や勧誘
- 禁止薬物の売買や株式などの不法取引、違法な商業活動
- その他、違法行為、およびそれを助長する内容の投稿
- 自殺予告など過激な投稿
- 著名人や企業(法人・個人事業主いずれも含みます。)などの公式運営と誤認させる、又はそのおそれのあるプロフィールをトークルームに設定する行為
- 第三者の権利・利益の侵害、また本来の使用方法・目的とは異なる方法・目的でのオープンチャット利用等の不正行為及び迷惑行為
- 薬物等、危険物その他の物品の乱用、誤った使用法等により生命・身体に危険を及ぼす可能性がある行為を紹介、推奨、助長等する行為
是非、オープンチャットを利用する前に公式HPの安心・安全のガイドラインもチェックしておいてください。
どれも当たり前なことのように思えますが、自分が無意識的に破ってしまうルールもあるはずです。だからこそ、予め注意点を確認したうえで他人を害さないようにSNSのリテラシーを高めていくことが重要なのです。