LINE(ライン)のアカウントを乗っ取られてしまったときに、「知らない人にトーク履歴が見られるのではないか?」と心配している人たちもいるはずです。特に、LINEで機密情報のやり取りをしている場合、見ず知らずの第三者に情報を知られるのはまずいですよね。
実際のところ、乗っ取られたアカウントのトーク履歴は閲覧されてしまうのでしょうか?
この記事では、「LINEの乗っ取り後にトーク履歴が見られることはあるのか?」という疑問について考察しています。また、乗っ取られたときの対処法や防止策も紹介しているので、LINEを利用している人たちは参考にしてみてください。
- 乗っ取られたアカウントのトーク履歴が閲覧される可能性について検討できる。
- 乗っ取られたときの対処法が明らかになる。
- 乗っ取りを未然に防ぐ方法を学べる。
LINEの乗っ取り後にトーク履歴が見られることはあるのか?
さて、LINEでアカウントを乗っ取られた後に、犯人にトーク履歴を見られることはあるのでしょうか?
結論から言えば、乗っ取られたLINEのアカウントに残っているトーク履歴は閲覧される可能性が高いと考えてよいでしょう。
もちろん、アカウントを奪う目的によりますが、本人になりすまして詐欺を働くことが狙いの場合、乗っ取りの犯人は友達とやり取りされた過去のメッセージを読んで情報を収集するおそれがあります。すなわち、詐欺の成功確率を上げるために、「お互いだけが知っている情報」をトーク履歴から取得するわけです。
乗っ取られた側としては、見ず知らずの他人にLINEのチャット内容を盗み見られるのは耐え難い仕打ちに違いありませんが、アカウントを乗っ取り返したり、相手をログアウトさせたりしない限りは、メッセージの閲覧を制限するのは困難と言わざるを得ないでしょう。
LINEを乗っ取られたときの対処法
とはいえ、LINEのアカウントを乗っ取られてしまったときは、どうすればよいのでしょうか?
その対処法は大きく3つあると言ってよいでしょう。
対処法1 パスワードを速やかに変更する
はじめに、LINEのアカウントにログインできる場合は速やかにパスワードを変更してください。
パスワードの変更方法は以下のとおりです。
LINEでパスワードを変更する方法
- 手順1 ホームの右上にある歯車のアイコンをタップする。
- 手順2 「アカウント」を選択する。
- 手順3 「パスワード」を選択する。
- 手順4 新しいパスワードを設定して「変更」を押すと完了。
なお、パスワードは誕生日や短いものではなく、複雑な英数字の組み合わせを使用することを推奨します。
対処法2 カスタマーサポートに問い合わせる
続いて、LINEのアカウントにログインできない場合はカスタマーサポートに問い合わせしましょう。
LINEのカスタマーサポートでは、乗っ取りの被害を受けた人たちを支援するサービスを行っています。もちろん、すべての乗っ取りに関するトラブルを解決できるとは限りませんが、まずは問い合わせしてみましょう。
具体的には次の手順でカスタマーサポートに相談してみてください。
カスタマーサポートに乗っ取りについて相談する方法
- 手順1 カスタマーサポートにアクセスする。
- 手順2「ログインせずにつづける」を選択する。
- 手順3 返信用メールアドレスを入力する。
- 手順4 機種を設定したうえで「LINE」、「嫌がらせ・迷惑行為」、「なりすまし・覚えのない操作が行われた」を選択する。
- 手順5 自分の被害状況に応じて各事項を記入する。
- 手順6 乗っ取りの被害状況を証明する資料を添付して「送信」をボタンを押す。
なお、カスタマーサポートからすぐに連絡が返ってこない場合があるので注意してください。これに関しては、問い合わせページでも次のように記述されています。
【お知らせ】
LINE『お問い合わせ』より引用(最終確認日:2022年6月18日)
弊社では現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、在宅勤務やオフピーク通勤を導入しております。そのため、お問い合わせへの回答に1週間程度お時間をいただく場合があります。
お客さまにご不便おかけしますが、ご理解いただきますようお願いいたします。
その意味では、自分でできることから対応策を考えることも重要であると言えるでしょう。
対処法3 別なSNSで乗っ取られたことを知らせる
第3に、LINE以外のSNSでアカウントを乗っ取られたことを知り合いに知らせましょう。
実際に、アカウントを乗っ取られると、詐欺グループが本人になりすまして友達に金銭を要求するといったトラブルが発生する可能性があります。みなさんのなかにも、友だちのアカウントからamazonギフトカードの購入を依頼されるという詐欺に巻き込まれた経験のある人たちもいるのではないでしょうか。
だからこそ、自分のLINEを知っている人たちに乗っ取られた事実を共有することで、自分になりすました詐欺アカウントの被害を最小限に食い止めることができます。もし、まだLINE以外のSNSを登録していない人たちは、これを機会にFacebookやインスタの会員になっておきましょう。
LINEを乗っ取られないようにする防止策
一方で、LINEのアカウントを乗っ取られないようにするには、どうすればよいのでしょうか?
これに関しては、大きく3つの防止策があると言えます。
その1 偽サイトにログイン情報を入力しない
はじめに、LINEを装うメールに貼り付けられていた偽サイトにアクセスして、ログイン情報を入力しないように注意してください。
そもそも、LINEがユーザーに対してログイン情報を入力させるようなメッセージを送ることはありません。これに関しては、LINEの公式HPでも次のように記載されています。
LINEからログインを促すメールを送ることはありません。
LINE公式HP『あなたのアカウントが狙われている!LINEアカウントを乗っ取られるとどうなる?』より引用(最終確認日:2022年6月18日)
以上のことからも、LINEに似たようなドメインのウェブサイトがSMSで送られてきたとしても、絶対に開かないでください。
その2 パスワードを複雑にする
続いて、パスワードを複雑に設定することで乗っ取りを防止できる確率が高くなります。
とりわけ、自分の個人情報から類推できる数字や同じ英数字の繰り返しなどの特定しやすいものは使わないように心がけてください。
なお、安全性の高いパスワードを自動生成する場合は、だれでも無料で使える「LUFTTOOLS」というツールがあるので試してみましょう。
その3 他のツールと同じログイン情報を使用しない
終わりに、LINE以外のツールと同じログイン情報を使用するのはやめましょう。
なぜなら、別なサービスのアカウントが乗っ取られたときに、LINEも連動して盗まれてしまう危険性があるからです。ログイン情報を複雑にするのは管理する側としてはとても面倒に感じるかもしれませんが、その無用心な姿勢こそが最もセキュリティを脆弱にさせる原因であると言ってもよいでしょう。
問題が発生することがわかっていてん、「あのときにちゃんとしておけばよかった」と後悔するのは辛いことです。だからこそ、念には念を入れておくことをおすすめします。
見られて困る内容はLINEで送らない
残念ながら、LINEのアカウントを乗っ取られてしまった場合、トーク履歴を見られる確率は非常に高いと言わざるを得ません。したがって、他人に見られて困る内容はLINEのメッセージで送らないほうがよいでしょう。
芸能人のLINEが流出するトラブルが起きたり、身近な友達のアカウントが盗まれていたりすることからも明らかなように、LINEという有名なサービスだったとしても、自分の扱い方次第でセキュリティは脆弱化してしまいます。改めて、安全にアカウントを管理する術を身につける機会が求められているのかもしれません。