近年、インスタグラムは写真や動画を投稿して楽しむためのソーシャルメディアとして使われるだけではなく、自分が興味のある情報を視覚的に調べるためのツールとしても活用されています。いわゆる、Google検索以外の方法で物事を調べる手段になっているわけです。
みなさんのなかにも、スマホの購入をきっかけとしてインスタを始めようとしている人たちもいるのではないでしょうか。しかしながら、インスタを始めるときは注意すべきことがたくさんあります。この記事では、インスタを新規登録するときの注意点12選を解説しています。初心者の方は参考にしてみてください。
- インスタグラムの初心者が注意すべきことが網羅的にわかる。
- インスタで起き得るトラブルを未然に防ぐことができる。
- これからインスタを始める人たちに対するアドバイスを整理できる。
インスタグラムを登録するときの注意点12選
さて、インスタを新規で登録するときは、どのようなことに気をつければよいのでしょうか?
ここでは、インスタを利用する初心者の人たちが絶対に知っておいた方がよい注意点を説明していきます。
それぞれの気を付けるべきことをなおざりにすると、取り返しのつかない損失を被るおそれがあるので最後まで目を通していただけると幸いです。
注意1 住所が特定される写真や動画を投稿しない
第1に、自分や他人の住所が特定される写真や動画を投稿しないように注意してください。
残念ながら、インスタをはじめとするSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用している人たちのなかには、嫌がらせのために住所を晒したり、恋愛感情からストーカーになって自宅に押しかけたりする迷惑なユーザーも存在します。
これらの行為は犯罪に該当する可能性が高いので、万が一、被害に合った場合はSNSの分野に詳しい弁護士に速やかに相談することをおすすめします。多少のお金はかかってしまいますが、トラブルに巻き込まれて人生を台無しにするよりはましです。
注意2 誹謗中傷される危険性がある
第2に、悪質なユーザーから自分の投稿やコメントに対して暴言を吐かれる危険性があるので、くれぐれも気をつけましょう。
恐ろしいことに、他人の立場になって痛みを想像できない人たちは、コンプレックスや過去のトラウマに関わる誹謗中傷を平気で行う人たちもいます。近年でも、芸能人やタレントの方たちがSNS上で誹謗中傷されて、精神的な苦痛を受けるといったことがトラブルになっています。
万が一、不条理な悪口を言われる被害を受けた場合は、相手のアカウントをブロックすることをおすすめします。インスタのブロック機能について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

なお、SNSを専門とする弁護士に相談して法的な対応を試みるのも選択肢のひとつです。多少のお金はかかってしまいますが、自分が受けている被害を法的に整理することで相手側に損害賠償を請求できる可能性があるかもしれません。
注意3 アカウントを乗っ取られてしまう
第3に、セキュリティ対策に不備があると、ハッカーにアカウントを乗っ取られてしまうおそれがあるので注意しましょう。
最悪の場合、乗っ取り犯が自分になりすましてフォロワーに対して金銭を奪うなどの詐欺を働く危険性もあります。実際に、アカウントを盗まれてしまったときは速やかにパスワードを変更して、相手をログアウトさせることが肝心です。やり方は次の記事を参考にしてみてください。

また、誕生日や法則性のある英数字の組み合わせをパスワードとして使用している人たちは、すぐに新しいものを再設定することを検討してください。放っておくと、アカウントが盗まれるリスクが高くなると考えられます。パスワードの決め方に関しては、以下の記事をご覧ください。

その4 著作権を侵害しない
第4に、他人の著作権を侵害しないように注意してください。
例えば、イラストレーターが作成した絵をあたかも自分が作ったかのように投稿するのはやめましょう。とりわけ、営業活動などの一貫として勝手に使用した場合は権利侵害に該当するおそれがあります。
他人が作成した著作物を使うときは本人から事前に許可を得ましょう。なお、著作権制度の概要について知りたい方は文化庁が公開する『著作権制度の概要』を参照してください。
その5 知らない人から届いたDMのURLは開かない
第5に、知らない人から届いたDMのURLは開かないように用心しましょう。
インスタでは、フォローとフォロワーの関係にない人たちからダイレクトメールが唐突に送られてくることがしばしばあります。特に、見知らぬイケメンや美女からのDMがきた場合は、詐欺の可能性が高いと考えたほうがよいでしょう。
もちろん、相手があなたの投稿を見て興味を持ってDMを可能性はあるかもしれませんが、インフルエンサーでもない限り、関わりの全くない人たちから連絡がくるのは稀です。なお、知らない人からDMを受け取らないようにする方法について知りたい方は次の記事を参考にしてみてください。

その6 他人に迷惑をかけるネタを作成しない
第6に、インスタで有名になりたいがゆえに他人に迷惑をかけるネタを作成するのはやめましょう。
過去にも話題になりましたが、SNSで注目を集めるために非常識なネタを投稿する人たちがいます。例えば、お店で売られている商品を勝手に食べたり、バイト先の食洗機に体を入れてみたりするなど、その場のノリとしては許されないレベルの悪戯をバズらせるためのネタとしてアップしたユーザーもいます。
恐ろしいことに、その後、各種SNSで炎上して、お店から多額の損害賠償を請求されるといった事件にも発展したケースがいくつもあります。軽いノリだとしても、関係者からすれば迷惑行為なので、常識の範囲内で楽しむことを忘れないようにしましょう。

その7 情報を鵜呑みにしない
第7に、インスタで投稿されている情報を鵜呑みするのは控えましょう。
インスタをはじめとするSNSでは、個人が情報発信の担い手として活躍しています。その結果、新聞やテレビなどのマスメディアが取り上げきれない現場の情報をリアルタイムで収集できるので、便利になったのは間違いありません。
しかしながら、なかにはデマ情報を投稿する人たちもいます。恐ろしいことに、フォロワーを無理やり集めるために、手段を選ばずに嘘にまみれたセンセーショナルな写真や動画を挙げるわけです。そのため、インスタに投稿されているからといって、何でも信じるのはやめましょう。
その8 加工写真がいっぱいある
第8に、インスタではエフェクトや編集ソフトを使用して別人のように加工された写真をアップロードしている人たちもたくさんいます。
近年では、男性の容姿を女性に変換するアプリもあるくらいですから、目にしているものが本物であるとは限らないので注意してください。
とはいえ、日本では若者を中心に20年前以上からプリクラ文化が浸透していることから、顔をデジタル技術で修正することに抵抗感がない人たちが少なからずいます。けれども、あまりにも細すぎるようなスタイルが美の象徴として扱われると、摂食障害や過剰なダイエットを助長するおそれもあります。
現実から乖離した姿を目指しすぎると、健康上の問題を抱えてしまう危険性があるので気を付けましょう。なお、インスタの加工について興味のある方たちは、こちらの記事もご覧ください。

その9 差別を助長するような投稿を控える
第9に、人種や宗教など個人のアイデンティティにまつわる差別を助長するような投稿は控えましょう。
これに関しては、インスタのコミュニティガイドラインでも次のように記述されています。
私たちは、肯定的で多様なコミュニティを育みたいと考えています。明らかな脅迫やヘイトスピーチ、個人の誹謗や名誉毀損を意図したコンテンツ、脅迫や嫌がらせとして公開した個人情報、繰り返し発信される好ましくないメッセージは削除されます。報道で取り上げられた人物や、職業や活動内容の関係上多くの一般人に影響力を持つ人物について議論することは許可されています。人種や民族、国籍、性別、性同一性、性的嗜好、心情、障害、病気を理由に個人への暴力や攻撃を促すことは、絶対に認められません。そういった行為、言動に対抗する煽動的な発言や注意を喚起する発言がシェアされる場合は、許可されることがあります。これらに関連すると思われる投稿では意図を明確にしてください。
Instagram『コミュニティガイドライン』より引用(最終確認日:2022年5月8日)
上記の引用からも明らかなように、インスタでは、ユーザーの個性や多様性を尊重することが求められています。だれもが他人から不条理に尊厳を傷つけられることから守られるべき人権を有しています。その事実を無視していると、最悪の場合、アカウントを凍結されてしまうおそれがあるので注意してください。
今後、インターネットのデジタル空間における活動は、ますます活発になることが予想されます。だからこそ、適切な振る舞い方を見つけて、デジタル上でのコミュニケーションを有意義に活用できる力が求められていると言ってよいでしょう。
その10 相手からの評価を意識しすぎない
第10に、相手からの評価を気にしすぎるのはやめたほうがよいでしょう。
例えば、自分が投稿した写真に「いいね」やコメントがまったくつかなかったときに、「自分の投稿には価値がない」と落ち込んでしまうと、インスタをやればやるほど自信を失ってしまいます。
冷静に考えると、芸能人やアイドルなどの有名人でもないかぎり、他人から自分の日常生活を撮影した投稿に興味を持ってもられるのは稀なはずです。むしろ、一般人としてインスタで人気を集めたいのであれば、他人が欲しがる情報を考えて、投稿する内容を工夫する必要があります。
その11 誤爆しないように気をつけよう
第11に、インスタで複数のアカウントを運用する場合、誤爆しないように気を付けてください。
誤爆とは、SNS上に載せるつもりのなかった情報を間違って投稿することを意味しています。
とりわけ、アカウントをいくつも持っている場合、切り替えし忘れて、企業専用のアカウントでプライベートの投稿をアップするといった事故が起きる可能性が高くなることが予想されます。
そのため、写真や動画をアップロードするときは、アカウントを確認することを忘れないようにしましょう。
その12 フォロワーを買うのはやめよう
第12に、フォロワーを買うのはやめたほうが賢明です。
いうまでもなく、インスタをはじめとするSNSでは、フォロワー数がアカウントの影響力を評価する指標として定着しています。いわゆる、インフルエンサーと呼ばれる人たちは数千から数万のユーザーからフォローされており、個人の力で情報を拡散する力を有しています。
ただし、なかには、SNSのセルフブランディングを謳う事業者からフォロワーを購入している人たちもいます。あくまでも、数字だけを形式的に増やすだけなので、現実的な影響力はほとんどありません。けれども、フォロワー数だけを見て、有名なアカウントであると勘違いしてしまう人たちもいます。
とはいえ、よくよく投稿を見ていると、有益な情報は全くないので、最終的にはお金を無駄にする可能性が高いと推定されます。さらに、フォロワーを購入していることがバレたら、コミュニティ内での信頼を失墜することになりかねないので気を付けましょう。
なお、フォロワーを購入することについて興味のある方たちは次の記事も読んでみてください。

ルールを守って使おう
インスタは使い方次第で、さまざまなメリットを享受できる便利なSNSです。日常生活で出会えなかった人たちと交流したり、現場の情報をリアルタイムで仕入れたりするなど、活用の幅は無限大です。だからこそ、ルールを守って利用すれば、自分の可能性を広げるのに役立つツールとして重宝するでしょう。