インスタグラムでは、日々さまざまな写真や動画が投稿されています。みなさんのなかにも、旅先での風景、おいしそうなスイーツ、ファッションなど、私生活のお気に入りを写真に収めてアップロードしている人たちがたくさんいるのではないでしょうか。
また、芸能人顔負けの自撮り画像を投稿して、フォロワーから人気を集めているユーザーも少なくありません。ただ、なかには、エフェクトで加工しすぎて人間離れしたスタイルをアップしている人たちもいますよね。
いざ実物を見ると、「画像と全然違う!」と騙された気持ちになったことのある人たちも多いのではないでしょうか。とはいえ、どうしてインスタで現実とかけ離れた「自分」の画像を投稿するのでしょうか?
この記事では、インスタで加工しすぎな一般人に共通する4つの理由を考察しています。また、加工を見抜くコツも紹介しているので、インスタグラマーの人たちは参考にしてみてください。
- インスタで加工しすぎてしまう一般人の気持ちを考えるきっかけになる。
- 加工を見抜くポイントが分か。
- 最新の画像加工アプリの進化が分かる。
インスタで加工しすぎる一般人に共通する4つの理由
さて、インスタグラマーが加工しすぎの自撮り写真を投稿するのは、どうしてなのでしょうか?
その理由は大きく4つあると考えられます。
インスタで加工しすぎる一般人に共通する4つの理由
- 理由1 コンプレックスを隠したい。
- 理由2 承認欲求を満たしたい。
- 理由3 加工アプリが優秀すぎる。
- 理由4 プリクラ文化で加工に慣れている。
ここでは、それぞれの要因について説明していきます。
理由1 コンプレックスを隠したい
第1に、容姿を加工しすぎてしまう一般の人たちは、コンプレックスを隠したいと考えている可能性があります。
だれしもが少なからず自分の嫌いなところがあるはずです。それを隠して美男美女に見えるなら、加工したほうが良いに決まっています。例えば、目が小さくて悩んでいる人は大きくしたり、そばかすやシミがある人は消したりすることで、自分が理想とする姿に近づけるわけです。
とはいえ、自分の見た目について嫌なところを出し始めると、キリがないといった問題もあります。美容整形にはまってしまう人たちにありがちなこともかもしれませんが、完璧を追い求めるあまり永遠に満足できなくなってしまうわけです。
それと同様に、口を加工したら目が気になり、目を加工したら鼻が気になる。それを繰り返しているうちに、元々の容姿から遠く離れた加工しすぎの顔写真が出来上がってしまうのだろうと考えられます。
理由2 承認欲求を満たしたい
第2に、インスタで加工しすぎてしまう人たちのなかには、承認欲求を満たしたい方もいるでしょう。
いわゆる、フォロワーをはじめとするインスタのユーザーから「かわいい」あるいは「かっこいい」と認められることで、「自分には価値がある」を思える人もいるわけです。
特に、インスタは見た目が重視されるSNSなので、イケメンや美女ほどユーザーから人気を集めやすいと考えられます。
そのため、加工アプリはボタンひとつで顔面偏差値を上げられるので、便利だと思って使い込んでいるインスタグラマーもたくさんいるのです。なお、SNSと承認欲求の関係について、くわしく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
理由3 加工アプリが優秀すぎる
第3に、加工アプリが優秀すぎてはまってしまう一般人のインスタグラマーもいると推定されます。
「SNOW」が流行したことをきっかけに、今日までさまざまな加工アプリがリリースされてきました。肌の色、目の大きさなどの顔を自由に変更するだけではなく、スタイルまで変更できる機能を兼ね備えたサービスもあるくらいです。
好きな加工を選んで直感的に調整するだけで、だれでも簡単に理想の姿になれるので、ついつい加工しすぎてしまうのかもしれません。
理由4 プリクラ文化で慣れている
第4に、プリクラ文化が浸透していることから加工しすぎることに抵抗がないのも理由のひとつとして考えられます。
平成半ば、女子高生を中心に大流行を巻き起こしたのが「プリクラ」です。令和になった現在でも、プリクラは若者世代を中心に人気を集めています。
言うまでもなく、プリクラは実物よりも可愛く撮影できることが特徴な機種が多く、デカ目効果や脚長効果は、Twitterのネタにもなるほどオーバーなものでした。
そのような平成のプリクラブームを生きてきた方たちからすれば、自分の写真を加工するのは自然なことであると言って良いでしょう。すなわち、自撮り写真を加工するのはプリクラを撮っているのと近い感覚なのかもしれません。
一般人の加工を見抜く4つのコツ
続いて、加工された画像を見抜く4つのコツをご紹介します。
その1 時空の歪みをチェックする
はじめに、加工されている写真は本人の見た目だけではなく、周囲に写り込んでいるものまで歪んでいることがあります。
例えば、ウェストと一緒に背景のドアまで不自然に伸びているといった現象が起きている可能性があるわけです。
その2 影を見る
続いて、本人の影を確認するといった見抜き方があります。
加工アプリでスラっと細い脚に引き締まったウエストを作成したとしても、影を同じように修正することを忘れてしまう人たちもいます。もともとのシルエットと明らかに違う影の形をしているならば、その写真は加工済みであると推定されます。
その3 別のSNSでリアルな顔を探す
続いて、インスタ以外のSNSでリアルな顔を探すという方法があります。
特に、Facebookのアイコンで加工しすぎの画像を使っている一般人は少ないと考えられるので、本名がわかる場合はチェックしてみましょう。あるいは、Twitterの投稿を遡って加工されていないリアルな顔を見つけるのもよいかもしれません。
その4 友人のアカウントを辿る
最後に、加工している本人の友人が運営しているアカウントの投稿を辿ることで、リアルな顔写真を見つけることができるかもしれません。
冷静に考えると、友達と一緒に撮影した写真で自分以外の人を勝手に加工アプリを使って修正する可能性は低いような気がします。その意味では、加工を見抜くのに役立つアプローチのひとつであると言ってよいでしょう。
日々進化する加工アプリの技術
なお、加工アプリにはさまざまな種類が出ていますが、その技術は日々進化しています。
ここでは、パーツごとの加工前と加工後の写真を比較しながら、その特徴について考察していきます。
特徴1 美肌補正のレベルが高い
一つ目に、美肌補正のレベルが高いことが挙げられます。
例えば、肌の色を明るくしたり、毛穴の開きを消したりするのは簡単です。
さらに、ニキビやシミもボタン一つで隠すことができます。
特徴2 目の補正に関する自由度が高い
二つ目に、加工アプリは目の補正に関する自由度も極めて高くなっています。
具体的に言えば、茶色がかった瞳をブルーにしたり、マスカラを追加したりすることができるようになっています。
特徴3 小顔補正でシュッとした顔立ちにできる
三つ目に、小顔補正でシュッとした顔立ちにできるようになっています。
顔の大きさはもちろんのこと、鼻や唇などのパーツも調整することができます。顔もただ全体的に小さくするのではなく、輪郭を数パターンから選び、好みの具合に調整したり、部分的な補正を加えることができます。
最早、デジタル上の美容整形と言っても過言ではないでしょう。
加工は当たり前の時代になった
スマホやPCの普及によって、SNSをはじめデジタルな世界で活動することが当たり前になった現代では、自分の顔を加工アプリできれいにするのは普通のことになり始めています。
「美男美女になりたい」という願望に対して厳しい目線を向けすぎるのも酷な気がします。だれだって見た目が整っていたほうがよいのですから、ちょっとくらい実物が劣っていても許してあげるのも大切なのではないしょうか。
とはいえ、実物とあまりにかけ離れた自撮り写真を本物のようにして振る舞うのは、他人を騙す行為として良からぬ誤解を与えてしまう可能性があるので、ほどほどにしておくことが賢明かもしれません。